VAR判定の基準と意味は?導入費用とシステムについても

2019年サッカーのアジアカップの準々決勝は1月25日に日本対ベトナム戦がありました。
1-0で日本はベトナムから勝利をしましたが、この2019年サッカーアジアカップ準々決勝から導入されることとなった「VAR」が使用されました。
この「VAR」判定から、日本は救われもしましたし、残念なこととなったのも事実です。
この「VAR」となんぞや?という事で調べてみました。
目次
VAR判定の基準は?
サッカーの試合中に何でもかんでも、主審が「ピッ、ピッ~」とピッチ上でのラフなプレーやクロスプレーでの反則かそうで無いかの判断がしにくいからと「VAR」判定ばかりしていると、せっかくの楽しいサッカーが台無しになっては元も公もありませんね。
実は「VAR」はすべての判定に用いられるものではないんですよね。
以下の4つの場面で判断する為に導入されてします。
得点に関すること
サッカーでのゴールシーンはとても重要でボールがきちんとゴールラインを割ったのか判断するには重要な役割をしています。
特にコーナーキックやペナルティアリアの外からのフリーキックなどのゴール付近では選手達が込み合っています。
そこでラインギリギリで両選手が攻防している時などにクロスボールが上がり、ゴールになった時には実はラインを割っていないか等、直接的に大きく影響する場面で使用します。
また、ゴールする前にオフサイドであったかなどの判断をする場面で用いられます。
PK(ペナルティキック)判定
ゴールキーパーがいるペナルティエリア内で、よくファールを見られます。
何故かと言いますと、攻めている選手は早くボールをゴールの中に入れたいと必死になり、守っている選手は相手のボールを何とか奪いたいか他に転がしたいと思っています。
ですから、両選手ともに攻防が続いているところで、守っている選手が相手の足をけっちゃったりして転倒でもしたら、このペナルティエリア内でファールとなり、直接ゴールに向かってボールをける事ができるPKとなります。
本当にファールをしてPKをするくらいのものなのかを判断します。
一発退場
ピッチ上で余りにもひどいラフプレーをした選手に一発で”レッドカード”を与えるほどのファールだったかどうかを判断する場面です。
ですから、2回目の警告でイエローカードをもらってしまった場合は除外です。
あくまで一発退場用です。
選手への処分
主審が選手に注意をしたり、先ほどの様にレッドカードで退場処分にした際に、その判断によって処分が正しかったどうかを左右する場面です。
VARの意味は?
「VAR」とは、Video Assistant Referee(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の略で、主審が先ほどの4つの項目から判断が難しい場面において、ビデオで録画されているシーンをもう一度確認する事ができるシステムです。
サッカーの主審はピッチ上では一人で審判をしています。
ライン際にはそれぞれ一人づつ配置されていますが、あくまでラインからボールが割ったか、オフサイドであったかなどピッチの外から審判しています。
ですから、この主審を助ける意味で「VAR」を導入してます。
選手や監督からこの「VAR」の判定を求めてもだめですよ。
あくまで、主審の判断で使用するかを判断します。
VARの導入費用は?
「VAR」では、スタジアムに8台のカメラが設置されます。
さらにそこから送られてくる映像が6つのモニターで表示されます。
これだけのモニターやカメラを設置して一試合に望み、技術者も多数必要となります。
ですから、相当な金額が必要です。
過去からの事例からすると、2017年時点では「導入すれば年間コストが約1億円かかる見込み。負担増、VARを扱う技術者育成が課題になっている。」と言っています。
年間でも1億です!
ですから、このアジアカップも全試合を通じて「VAR」を使用することはできなかったんでしょうね。
1試合に数百万円はかかりますからね。
VARのシステムとは?
主審のアシスタントですから、ピッチ上の選手を見ていなければなりません。
その為には、一試合に8台のカメラとスタジアムの一室に6つのモニターで管理しています。
このカメラとモニター画面を逐一チェックする技術者達が相当な人数が必要です。
先ほどの6つのモニターも、全てが生で録画されていているのではなくて、3秒送れで映像が流れているモニターがあったりと、ここでは見逃してはいけない構造となっています。
まとめ
サッカーのきわどいシーンは見所で、ボールがゴールした場面は目の見張るものがあります。
しかし、ゴールしたと思ったところで、実はハンドやオフサイドなのでゴールでは無かったとうこともありますよね。
という事は、主審一人で判断するには難しいシーンが過去にもあり、賛否両論がおきています。
でも、「VAR]を導入するにはコストがかかりすぎます。
当然ですが、コストをかけても、一度も使用することなく事なき終えることもあると思います。
この2019年のアジアカップではこの「VAR]での使用により、これからのサッカーに良い影響が与えてくれる事を祈りたいと思います。
最後まで読んで頂きありあがとうございました。